火渡りの儀について
オール電化の時代に、なぜ危険な火を渡るの?
あきば大祭は、福厳寺創建以降、秋葉三尺坊の大魔神力にあやかって1年のケガレを落とし、心身への火難を防ぐ願いを込めて行われてきました。
古来「火」は、人間を含む動物に恐れられてきましたが、同時に、万物の基ともされ、ケガレを浄化したり、高度な文明を発達させるきっかけともなり、私たちの生活に欠かせないものです。
しかし、消防が発達し、オール電化の時代となった現代であっても、依然として火の扱いを間違えたり、油断をすれば、全てを焼尽す恐ろしさを秘めています。
だからこそ、時々、火の恐ろしさをあらためて認識し、気を引き締める必要があります。
2つの火を制する
秋葉三尺坊の大魔神力は、物理的な火と同時に、心の火(欲望、嫉妬、怒り、ねたみ、恨み)など「怒りと貪り」の恐ろしさを知ってコントロールするように努めるところにその神髄があります。
仏教では、すべてのトラブルの根源には、
1:貪り(むさぼり:あくなき欲望)
2:怒り
3:無知
の3つがあると説きます。
お釈迦様は、出来るだけ早くそのことに気づき 「貪りと怒りと無知」を離れた生活を
送りなさいと教えました。
あきば大祭はまさに、「祈祷」によって、その無知を離れて知恵を学び、「火渡り」によって、心の炎をおさめることの大切さを知る儀式なのです。
その意味で、福厳寺あきば大祭は、人々に自分の心を振り返る機会と、啓発を与えるものとなることでしょう。
火渡りの儀に参加する際の【注意事項】
・体調の悪い方、妊婦、乳幼児は参加をお控え下さい。
・燃えやすい服装(個人の判断による)・ヒールの高いクツでの参加はできません。
・行列に並ぶ際は、ふざけたり、押したり、危険な行為は絶対にせず、大祭役員の指示にしたがって、真剣に取り組んで下さい。
・火渡りの儀の出口付近での記念撮影やおしゃべりは危険です。
・出口付近には停滞しないでください。
・火渡りの儀中の事故、ケガや火傷等については一切の責任を負いません。
・個人の責任のもと火渡りの儀にご参加下さい。